In the Garden
氾濫した情報や装飾を制限し、本質のみを残すミニマリズムの概念と共に、無限とも言える想像的余地を残し、美に昇華する枯山水は、既に平安期に確立されたインスタレーション作品だが、現代においても表現の進歩にヒントをあたえつづける。日本庭園としての枯山水は、完成されたものとしてその更新を止めている。このままでは絶滅か、一部の愛好家や行政に支えられた博物館入り、に近づいていく事になる。今回のプロジェクト「メトミミノサキ」では、枯山水本来の本質的意義と精神性を抽出し、その再現を試みるが、媒体は庭ではなく、音と映像を用いる。伝統と現代が隔たることなく共存する金沢は、このプロジェクトの土壌として理想的な場所である。今回、ゲストに邦楽囃子方の望月太満衛氏をお迎えし、ユニット名を(1÷0) ² とアレンジして、本作品を出品する。